素敵な学園プラムフィールドを舞台に繰り広げられるかわいい青春物語。

【4話収録】
■第5話「小さなバイオリン弾き」
　雨の日の夕方、ナットという少年が訪ねてきた。ナットは街でバイオリン弾きをしていたが、父親を亡くして天涯孤独になり、ローリーからプラムフィールドを紹介されたのだ。不安そうな表情のナットに、ナンは真っ先に声をかけ、ジョーは痩せたナットの体を優しく抱きしめる。ナットのために部屋を用意する子供たち。ベアは古いバイオリンをプレゼントする。初めて人の温かさに触れたナットは、感謝の気持ちをこめてバイオリンを弾くのだった。
■第6話「トミーバングズ商会」
　プラムフィールドでは、子供たちがそれぞれに義務と仕事を持っていた。その様子をうらやむナット。トミーはナットを誘って「トミーバングズ商会」を開く。それは鶏の卵探しを手伝ってもらう代わりに、報酬の一部をナットに分けるというものだった。ナットはジョーから教科書ももらうが、授業中に教室を飛び出してしまう。字が読めないナットは、それを打ち明けられずにいたのだ。ベアはナットに専用の畑を与え、自信を持つよう励ますのだった。
■第7話「僕はロビンソン・クルーソー」
　みんなの励ましの中、読み書きの勉強に取り組むナット。そんなナットに、ナンは自分が好きな「ロビンソン・クルーソー」の本をプレゼントする。本の面白さに引きこまれたナットは、自力で最後まで読むことを決意。読み書きも上達していく。ある日、ナットの畑に小さなカブが実る。ナットの心にも自信が芽生えていた。そして、ついに「ロビンソン・クルーソー」を読み終えたナットは、その夜、ジョーとベアに生まれて初めて書いた手紙を届ける…。
■第8話「はじめてのパンプキンパイ」
　遊び相手がいないことに悩むデーズィ。唯一の女の子の友だちであるナンは野球をするのが大好きで、お人形遊びが好きなデーズィとは正反対だった。相談されたジョーは、ナンとデーズィの部屋に小さな台所を設置する。二人はそこでパンプキンパイを作ることになった。悪戦苦闘するナンとデーズィをよそに、パイの完成を持ちわびる男の子たち。ところが、パイ作りは大失敗。それでもナンとデージィの心は、初めて一緒に遊べた喜びに満ちていた。

製作年度：1993

第5話　演出：加賀 剛／絵コンテ：片渕須直／作画監督：高野 登
第6話　演出・絵コンテ：楠葉宏三／作画監督：鷲田敏弥
第7話　演出・絵コンテ：則座 誠／作画監督：田中 穣
第8話　演出：中西伸彰／絵コンテ：片渕須直／作画監督：佐藤好春

原作：ルイザ・メイ・オルコット（「第三若草物語」より）／製作：本橋浩一／企画：清水賢治、大橋益之助、佐藤昭司／脚本：島田 満／音楽：デービッド・シービルズ／キャラクターデザイン：佐藤好春／美術設定：伊藤主計／美術監督：川口正明／録音監督：藤野貞義／プロデューサー：鈴木吉弘、中島順三／プロデューサー補：田中真津美／監督：楠葉宏三／制作：日本アニメーション、フジテレビ

ナン：松倉羽鶴／ジョー：山田栄子／ベア先生：秋元羊介／ナット：池上麻里子／トミー：高山みなみ／デミ：山田恭子／デーズィ：荒木香恵／フランツ：森川智之／スタッフィ：佐藤智恵／ネッド：愛河里花子／ジャック：柏倉つとむ／ロブ：渕崎ゆり子／テディ：南 杏子／エーシア：羽鳥靖子