【5話収録】
■第6話「幻のおかあさん」
　ﾎﾞﾙﾄﾞｰの町を目指すｳﾞｨﾀﾘｽ一座。その途中に立ち寄った町で、ﾚﾐは盲目の少女ｻﾗと出会う。彼女は７年前、この町に捨てられたところを、親切な陶器職人の親方に拾われたのだという。同じ境遇のﾚﾐとｻﾗはすぐにうち解け、友達になるのだった。その頃、この町をｲﾎﾞﾝﾇという女性が訪ねてくる。彼女もまた、７年前にやむを得ず手放すことになった娘を捜しているというのだが･･････。
■第7話「もうひとつの家族」
　街道沿いに旅を続けるｳﾞｨﾀﾘｽ一座は、ﾎﾞﾙﾄﾞｰに到着した。ｳﾞｨﾀﾘｽの許しをもらったﾚﾐは、町の運河・ｶﾞﾛﾝﾇ川と停泊中の船の見物に出かける。そしてﾌﾟﾘﾏﾍﾞﾗ号の見習い船員・ｴﾐｰﾙと知りあうのだった。翌日、犬のｶﾋﾟを連れて町へ来たﾚﾐは、ｴﾐｰﾙに海が見えるという塔へ案内してもらう。しかしﾚﾐたちは、ｶﾋﾟを売ってひと儲けしようと企む悪人たちに狙われていた！
■第8話「さよなら私たちの家」
　ここ１週間というもの、ﾄｩﾙｰｽﾞでは放火泥棒が続き、町中が重苦しい雰囲気に包まれていた。警官たちは町に現れたｳﾞｨﾀﾘｽ一座を犯人と疑い、強引に興行をやめさせてしまう。ある晩のこと、通りを散歩していたﾚﾐは、この町に来ていた行商人のﾅｳﾞｧｰﾙが放火泥棒だったことに気づく。正体を知られたﾅｳﾞｧｰﾙは、ｳﾞｨﾀﾘｽたちを罠に陥れるため、一座の馬車に火をかけるのだった。
■第9話「運命の出会い」
　ﾅｳﾞｧｰﾙの企みで馬車を失ったﾚﾐたち。さらにｳﾞｨﾀﾘｽまでが放火の疑いで逮捕されてしまう。ﾚﾐは、せめてｳﾞｨﾀﾘｽの無事を確認しようと警察署へ来るが、面会の許可は下りない。押し問答の末、警官に突き飛ばされるﾚﾐ。そんな彼女を、ﾐﾘｶﾞﾝ夫人という女性が助けてくれた。夫人はﾚﾐを自分の屋敷へ案内し、ｳﾞｨﾀﾘｽが無事釈放されるまで、ここで暮らすようにすすめる。
■第10話「ひとりぼっちのアーサー」
　ﾚﾐはﾐﾘｶﾞﾝ夫人から、息子のｱｰｻｰを紹介される。ｱｰｻｰは病気で不自由な生活を送ってきたためか、どこか陰を感じさせる少年で、しばらくの間、ﾚﾐにも心を開こうとはしなかった。あるとき彼は、ﾐﾘｶﾞﾝ夫人と主治医の会話から、自分がもう二度と歩けない体だと知ってしまう。ｼｮｯｸを受け、屋敷を飛び出すｱｰｻｰ。夫人の深い悲しみを感じたﾚﾐは、必死にｱｰｻｰの行方を捜す。

製作年度：1996

第6話　脚本：島田 満／演出・絵コンテ：高木 淳／作画監督：井上 鋭
第7話　脚本：小山眞弓／演出：楠葉宏三／絵コンテ：寺東克己／作画監督：大城 勝
第8話　脚本：小山眞弓／演出：高木 淳／絵コンテ：鈴木孝義／作画監督：井上 鋭
第9話　脚本：小山眞弓／演出・絵コンテ：楠葉宏三／作画監督：丸山宏一
第10話　脚本：小山眞弓／演出：高木 淳／絵コンテ：鈴木孝義／作画監督：大城 勝

原作：エクトル･マロ（「家なき子」より）／製作：本橋浩一／製作管理：本橋寿一／企画：清水賢治、佐藤昭司／音楽：服部克久／キャラクターデザイン：大城 勝／美術設定：伊藤主計／美術監督：川口正明／プロデューサー：瀧山麻土香、佐藤賢一／監督：楠葉宏三／制作：日本アニメーション、フジテレビ

レミ：堀江美都子／ヴィタリス：山野史人／ジョリクール：佐藤智恵／サラ：白鳥由里／イボンヌ：滝沢久美子／ヴィクトール：西村知道／アンドレ：福田信昭／エミール：柏倉つとむ／ミミ：鈴木富子／ミリガン：山田栄子／アーサー：冬馬由美／ネリー：林原めぐみ